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【海外発!Breaking News】3億6千万円超の保険金目当てで電車に轢かれ両脚を切断した男、全てを失う(ハンガリー)

ハンガリー東部の村、Nyírcsászári在住のシャンドール・Cs.(Sandor Cs.、54)に今月7日、保険金目当てで故意に両脚を切断したとして有罪判決と罰金刑が言い渡された。保険金詐欺の疑いが浮上しなければ、約3億6600万円(240万ポンド)の保険金を手に入れるはずだった。『LADbible』『The Mirror』などが伝えた。

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事故が起きたのは2014年7月30日のことで、シャンドール・Cs.(フルネームは明かされず)は駅を出発したばかりの電車に轢かれ、両脚の膝より下が切断された。

シャンドールはこの事故で義肢と車椅子の生活を強いられることになったが、当局が保険金詐欺で調査を始めたことで人生の歯車が狂い始めた。

シャンドールは事故が起きるまでの1年の間に、死亡や病気のリスクが高い人が加入できる14の生命保険に加入していた。これらの商品は保険金が支払われる確率が高いもので、事故直後にシャンドールの妻が保険金の請求を行っていた。しかし請求総額は約3億6600万円にも上り、保険会社は「怪我は故意によるもの」と支払いを拒否、または保留した。

【海外発!Breaking News】3億6千万円超の保険金目当てで電車に轢かれ両脚を切断した男、全てを失う(ハンガリー)

裁判はシャンドールが故意に電車に轢かれたのか否かが焦点となったが、電車の車掌は当初「シャンドールは突然線路の前で倒れた」と述べていたものの、後に「自ら電車に飛び込んできた」と証言を覆し混乱を招いた。

一方のシャンドールは「線路の前でガラスの破片を踏んでしまいバランスを崩した。そのまま倒れ、駅を出発したばかりの電車に撥ねられた」と語り、「生命保険では保険金の戻りがあり、銀行に預金しておくよりもメリットが大きいとアドバイスを受けていた」と最後まで無罪を主張していた。

しかし事故から7年、ブダペストの「ペスト・セントラル地方裁判所(Pest Central District Court)」での判決は、シャンドールの主張を退けたものとなった。裁判官は「シャンドールは保険金欲しさに自ら線路に横たわり、走ってきた電車に轢かれて脚を失った」と結論づけ、訴訟費用約72万円(4725ポンド)の支払いと、執行猶予付き懲役2年の判決を言い渡した。

判決を聞いたシャンドールは「こうなるとは予想していなかった。非常に失望している。事故で仕事も脚も失った。これまでの裁判と脚の治療費で破産してしまったよ」とショックで肩を震わせた。

なお事故前のシャンドールは、熱エネルギー会社で働き、一般家庭にボイラーの設置をしたり海外にも足を延ばして仕事をしていた。事故で仕事ができなくなってからは法律を勉強しているそうで、判決後は「いつか、大きな会社からいじめを受けている人たちを助けられるようになりたいね」と語ったという。

ちなみにこのニュースには「仕事も金も脚も失い、犯罪歴だけが残るなんて。言葉もない」「高額の保険にいくら使ったんだ」「線路に横たわるなんて普通ではできないよね」「自業自得」「金に目がくらむとこんなことまで出来てしまうのか…」といったコメントがあがっている。

保険金目当ての事件では、2016年にベトナムで30歳の女が列車事故を装い知り合いの男性に手足を切断させていた。また2019年にはスロベニアで21歳の女が身内と共謀し自らの手を切断していた。

画像は『LADbible 2021年11月11日付「Man ‘Cuts Off Both His Legs Under Train’ To Claim £2.4 Million Insurance Payout」(Credit: Newsflash)』のスクリーンショット